少し未来っぽい連休の過ごし方

こんにちは。山本睦月です。

皆さんは大型連休があればどのように過ごしますか?
実家に帰省する方や、遠方へ旅行に行く、家でゴロゴロするのも魅力的ですね。
今回はそんな休日に行きたい少し変わったホテルをご紹介します。


ロボットがおもてなしをするホテル

2015年7月、長崎のテーマパーク・ハウステンボスに『変なホテル』がオープンしました。
『変なホテル』(※正式名称が”変なホテル”)は、先進技術を導入しワクワクと心地よさを追求した世界初のロボットホテルで、従業員としてロボットが働いています。

まずホテルのフロントでは多言語に対応したロボットがお客様をお出迎えし、チェックインします。
クロークに荷物をしまうのもロボットが担当し、まるでSF映画のような体験ができるでしょう。
客室のドアも顔認証でロックできるようになっており、「部屋に鍵を置き忘れた!」なんてこともおこりません。
ホテル内にある『変なバー』はバーテンダーがいません。タブレット内の『アヤドロイド』に注文しクレジットカードで決済、サーバにコップを置くと自動でお酒を注いでくれます。

変なホテルの変には『変化し続ける』という思いが込められており、目指すは常識を超えた先にあるかつてない感動と快適性です。

ロボットの大きな可能性

日本はIOC(国際オリンピック委員会)総会で「お・も・て・な・し」をアピールするほどホスピタリティが重要視される国ですが、ロボットに接客されるとどのように感じるのでしょうか?

2018年4月、株式会社サイバーエージェント・東急不動産HD・大阪大学の石黒教授らが産学連携し『先端知能システム共同研究講座』プロジェクトを発足しました。
このプロジェクトでは、納得感を生む接客の原理・ストーリーの確立や、実店舗に訪れたユーザー個人に合わせたロボットによる接客など、人と人がこれまで対話的に行ってきた営みを理論として昇華し、ロボットと人とが調和的に共存できる世界の実現を目指しています。

そのプロジェクトの一環として行われた『ホテルにおける人型ロボットを活用した実証実験』では、ホテル「東急ステイ高輪」にロボットを設置し人とのコミュニケーションにおいてどんな印象を受けるか調査しました。

調査結果はおおむね高評価で、ロボットとの会話は好意的にとらえられたそうです。
「会話や挨拶は押しつけがましかったか?」という問いには低い点数を、逆に「会話や挨拶であなたの機嫌は良くなったか?」という問いには高い点数をつける人が多かったようです。
この結果に石黒教授は「人は人との会話でプレッシャーや威圧感を感じてしまうことがある。ロボットが相手だとそれらを軽減でき、よりスムーズな接客が可能になる」と語っています。
ロボットは他にもホテル周辺の情報を伝える広告塔としての役割も担い、人から言われる押しつけがましさのような感じを受けにくいメリットがあります。

現状のロボットではまだ簡単な会話しかできないものの、今後画像認証の技術やディープラーニングを活用していけば人と同じように、もしくはそれ以上のおもてなしが出来るかもしれません。
(参考記事:人とロボットが協力し合う未来に向けて、温かい関係を創る技術(前編)

まとめ

ハウステンボスは積極的に先端技術を取り入れ、時代の変化を柔軟に取り入れています。
前年度の決算も増収増益と絶好調で、変なホテルが好調の大きな要因となっているようです。
他にも無人島でAR(拡張現実)を利用してジュラシックパークの世界を体験できる『ジュラシックアイランド』や、園内で使える電子通貨『テンボスコイン』を実験的に従業員で使いキャッシュレス化を進める動きなど、様々な取り組みを行っています。

私たち未来技術推進協会もこのような先端技術を普及させ、より良い社会を作るため日々活動しています。
大学と企業、投資家、さらには官公庁や各種団体との橋渡しを行い日本の技術発展に貢献していきます。


参考サイト