未来に望みをかける技術!人体冷凍保存「クライオニクス」とは?

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未来に望みをかける技術!人体冷凍保存「クライオニクス」とは?

こんにちは。TabiOです。
今回の記事では、最近話題の技術の一つである「クライオニクス(Cryonics)」について紹介します。


人体冷凍保存 クライオニクスとは?

未来における蘇生に望みをかけて、極低温で人体を保存する技術のことを言います。
現代の医療技術では治らない病にかかった人が、医療技術が発達した未来に望みをかけて行われている活動として注目されています。
一見、この話を聞くとアニメやSFの世界をイメージされる方も多いと思いますが、割と世界では認知された技術になりつつあります。

どうやって実現しているのか

現在では生きている状態での人体の冷凍保存は許可されていないため、まず医師により死亡を確認することから始まります。

確認されれば冷却処理を開始し、身体の腐敗が少しでも進まないように遺体を大量の氷水に付けながら人口呼吸器と血液循環器によって肺を収縮させ、血液を体中に循環させます。
その後、人体の機能を抑える抑制剤を血管から注入し、同時に麻酔薬も注射します。

さらに血液を循環させながら特殊な保存液と入れ替えていきます。

血液が完全に保存液と入れ替わった後は液体窒素により、生体変化が完全に停止するといわれる-196℃まで冷却します。
冷却は一時間に0.5℃ずつ行われ、-196℃までになるのに一週間かかります。

保存液により細胞は凍らず、解凍された際に細胞が受けるダメージを最小限に抑えます。
この状態は「ガラス化」と呼ばれています。
ガラス化までできたら、保存するタンクに格納して、未来の復活に向けて待つという状態になります。
高度な医療技術も必要となるクライオニクスですが、どのような国や地域で広まっているのでしょうか。

世界で広まるクライオニクス

様々な団体が活動し始めているクライオニクスですが、アメリカのアルコー延命財団(Alcor Life Extension Foundation)は有名な団体です。
歴史は意外にも古く1960年代後半から活動が始まり、実に60年近くも研究を行っています。
ちなみにアルコー延命財団でクライオニクスをする際のお値段は全身で20万ドル(約2,200万円)で、頭部のみは8万ドル(約900万円)だそうです。

引用:日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/277463/062300001/

ロシアではKrioRus社が活動を行っていたり、2017年には中国でも初めてクライオニクスが行われ、様々な国で活動が始まっています。

日本ではできるの?

日本ではまだ施設は存在しませんが、日本トランスライフ協会が、遺体を冷却後、アメリカやロシアに送り冷凍保存するというサービスを提供しています。
ロシアではミチコという日本人が保存されている記録もありますが、プライバシー保護のため保存されている人は基本的には一般には公開されないそうです。

技術的な課題と倫理的な課題

不治の病の人にとっては希望となる技術かもしれませんが、課題もたくさん残っています。
実は、クライオニクスは未だ解凍する技術が確立されていない(100%復活できる見込みが得られていない)という大きな課題を抱えています。
2017年にはアメリカの大学で細胞レベルでの復活は確認できたそうですが、まだまだ人体の復活が確立されている段階ではないようです。

また、人体を冷凍保存するような、生命の根底を覆す行為はしない方が良い等の倫理的な意見もありますし、仮に将来復活した際の生活資金だったり、エリアよっては紛争等で国がなくなり戸籍が残っていない等の不確定なリスクも含んでいます。

様々な課題はありますが、日本トランスライフ協会によると、早ければ2040年頃には蘇生の技術が整うと予測されています。
その頃には復活した方をサポートする制度や環境も整っているかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
課題はまだまだ残るクライオニクスですが、人体を保存し復活させるという発想や、それを実現するための技術はとてもすごいと思います。
もし、自分や自分の大切な人が不治の病にかかった時には、希望の光となるかもしれませんし、未来で元気に生きている姿をイメージするとロマンがありますね。
クライオニクスだけでなく、漫画やSFで描かれていたような世界は意外と近くまで来ているのかもしれません。

以上、TabiOでした。


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