AIの最新事情

こんにちは。
松下忍です。

前回まで3回にわたって機械学習の実装方法について話してきました(実装編第1回~第3回参照)。
若干のプログラミングの知識があれば誰でも機械学習ができることが分かったので、割と身近に感じられたかと思います。
今回は、AIに関する最新の情報について話していきたいと思います。


最新のAI事情

AIを使った試みは各企業や団体など多くに渡り行われています。
その中からいくつかの事例についてご紹介します。

  • 逆転の発想で原料選別!?
  •  マヨネーズで有名なキューピーでは、Googleの支援の元、AIによる原料選別が行われています。
     これは、Googleが開発した機械学習の開発環境である「TensorFlow」を使い、ダイスポテトの不良品の選別を行うというものです。
    従来のマシンビジョンによる画像識別方法では、米粒ほどの大きさの数多くのダイスポテトの中から不良品を選別するのは困難なようでした。
     それに対して逆の発想を用い、100万個以上の「良品」を選別させる方法を学習させ、不良品を弾くという試みを行いました。
     良品の学習には、GPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)の大手 NVIDIA の「GeForceGX1080(7万円相当)」を用い、わずか1時間程度で完了したそうです。

  • AIが作った映画が公開される日も近い?
  •  NVIDIA の画像処理技術により、AIが自動で映像を作り出す試みが行われました 。
     例えば、冬の雪が積もった風景写真から、全く同じ風景の「夏」の画像を生成するといったことができるそうです。
     精度は未だ向上中だそうですが、この技術が用いられればAIが映画を作る日もそう遠くないかもしれません。

  • 50,000時間もの仕事をたった150時間で行える?
  •  ソフトバンク株式会社では、日本IBMと提携して「Watson AI」を開発しました。
     そこから改良し、ソフトバンク版を社内に導入することにより、業務改善の試みが行われています。
     仕組みは、インターネット上に約80%も存在する社内情報といった「アクセス不可能な情報」をWatsonに取り込んでいるためだそうです。結果、50000時間にも及ぶ「見積書」の作成時間がわずか150時間に改善されたそうです。
     また、Watsonは車のタイヤで有名なオートバックスでも導入され、タイヤの摩耗チェックといった安全点検にも役立っているそうです。

  • 高齢化を救う遠隔診断と医療用AI!!
  •  高齢化、過疎化が進み、なおかつ中山間地域という状況下で、医療サービスを将来的に提供する試みが行われています。
     株式会社エクスメディオとみずほ銀行による共同プロジェクトでは、医者同士のSNSである「ヒポクラ」による医者同士の情報交換に加え、既存の診療データを元にしたAIを導入する実験検証が行われています。
     また、株式会社エルブスは、過疎地に住む高齢者のために、対話型AIによる商品の注文代行を行うシステムを開発しています。このシステムは商品の注文代行にとどまらず、話し相手にもなってくれるそうです。

  • アメリカ全土に起こるスマートスピーカーブーム!!
  •  音声認識AIを搭載したスピーカーである「スマートスピーカー」は、話しかけるとAIが音声を解析して、「音楽の再生」や「タクシーの手配」などをしてくれます。たくさん話しかけることにより、AIが対話パターンを学習します。
     スマートスピーカーの開発はGoogleとAmazonが有名で、アメリカでは全家庭の1割に普及しているそうです(参考の※1 参照。アメリカの800万世帯に普及)。普及には、他のデバイスと違って「話しかけやすい」という点が要因になっていると思われます。
     スマートスピーカーの市場は、2020年には21億ドル規模になる予想がされています。
    いかがでしたでしょうか?
    AIはどんどん身近なものになってきていることがわかりますね。
    次回はAIの将来について話していきたいと思います。

参考