AIはなぜ今アツいのか?

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AIはなぜ今アツいのか?

●AIブームの背景

誰もが一度はAIという言葉を耳にしたことがあると思いますが、そもそもAIとはどんなものでしょうか?
AIとは、「Artificial Intelligence」の略であり人工知能と呼ばれます。
人間の活動を大きく支援したり、人間の能力の代わりとなる技術として世界的に注目を集めています。

例えば、アメリカで2013年にオバマ大統領によって、「BRAIN Initiative(ブレインイニシアティブ)」 というプロジェクトが発足しました。


このプロジェクトですが、脳のネットワークの全体像を解明して脳マップを作成することで脳の働きを全て明らかにするという、「アポロ計画」「ヒトゲノム計画」に匹敵する巨大科学プロジェクトです。
国立衛生研究所(NIH)、国防高等研究計画局(DARPA)、全米科学財団(NSF)の3機関が主導で、毎年1億から2億ドルの予算が政府より割り当てられています。
脳の働きがわかることによって、AIを作り出すことにつながるというわけです。

また、我々の生活におなじみのスマートフォンにもAIは搭載されていて、Apple の「Siri」といった秘書機能アプリケーションソフトウェアが有名になっています。

このAIですが、過去にも2度もブームが起きており、現在で3度目になります。
それぞれブームが起きては氷河期が訪れ、またブームが起きてと繰り返されています。
各ブームの特徴を簡単に述べると、

第1次 1950年ごろ
1947年アラン・チューリングが人工知能という言葉を提唱し、1956年のダートマス国際会議で世に出現。
コンピュータによる推論・探索が可能になった。
自然言語、ニューラルネットワーク、遺伝的アルゴリズムという技術が産まれた。
この頃の技術では非実用的なため、AI氷河期へ。

第2次 1980年ごろ
1972年にエキスパートシステムである「MYCIN(マイシン)」という医療用プログラムが産まれたことによって、実用的になってきた。
教師データといって、人間が特徴(正解)をコンピュータに教えてあげることにより、コンピュータが推論することに対してさらに「知識表現」を与えるというもの。
コンピュータが自分でデータを集めて蓄積することは困難なため、人間が正解を教えてあげる必要があるが、世の中の膨大な情報をコンピュータに伝えるのには限度あり、再度のAI氷河期へ。

第3次 2000年ごろ
1990年ごろから機械学習が登場。コンピュータビジョンの分野で主に用いられた。
2006年に(ディープラーニング(深層学習))のアルゴリズムが導き出された。

といったところになります。

●第3次AIの特徴

現在のAIは以下のような特徴を持っています。

・ビックデータによる大量データの扱いが現実的になり、コンピュータが大量の知識を身に着ける方法を取得した。これが機械学習と呼ばれる。
・クラウドサービスにより、高性能の計算機が利用できるようになった。GPUの利用などによって計算処理が上がり、人間が正解を教えなくてもコンピュータが自ら正解を導き出すことができるようになった。これがディープラーニングと呼ばれる。
・米Google、米Apple、米facebook がAI開発に本格的に取り組み始めた。

これらにより、社会は大きく変化してきています。

●第3次AIの登場によって起こっていること

第3次AIの登場により、不可能と呼ばれ続けてきたことが可能になったり、より実用的になって我々の社会に役立ってきたりしています。

例えば、囲碁界で言えば、韓国のプロ棋士にAIが勝利したというニュースが上がってきています。
これは、Apphagoと呼ばれるAIが、2016年3月に、李九段(韓国)との5番勝負に4勝1敗で勝利したというもので、韓国棋院はAlphaGoにアマではなくプロの名誉九段を授与しています。
Alphagoは、Google DeepMindによって開発された囲碁プログラムであって、ディープラーニングを搭載しているそうです。
チェスや将棋は既にAIが人間のプロ棋士に勝利していましたが、囲碁はチェスや将棋に比べてパターン数が多いため、人間に勝利するのは長らく不可能と言われ続けてきました。

また、産業構造の変革にも携わっています。
SUBARUのEyeSight(アイサイト)という、車の自動運転のシステムが登場しました。
これは、車に対する価値観の移り変わりが影響しています。
過去、車というモノ(ハードウェア)の所有に価値の大部分を置かれてきましたが、近年は安全性への価値観に移り変わってきています。
総務省によると、
「2004 年にはハードウェアである機械部品が製造コストの大部分(81%)を占めていたのに対して、2015年には電子部品やソフトウェアのコストが 40%を占める」、
「前方車両との衝突防止機能や高速道路のレーンキープ機能などの運転者を支援する機能が既に実用化されているほか、グーグルの自動走行車が走行距離 190 万 kmに達する(2015 年 11 月時点)」
というデータがあり、車もソフトウェア化が進んでいます。

●参考

ブレイン・イニシアティブ
http://iot-jp.com/iotsummary/iottech/%E6%8A%80%E8%A1%93%E4%B8%80%E8%88%AC/brain-initiative%EF%BC%88%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%8B%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%EF%BC%89/.html

総務省
http://www.soumu.go.jp/main_content/000424360.pdf
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc142120.html
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/pdf/n4200000.pdf

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