世界に根を張るSTEM教育

みなさん、こんにちは。鈴木彩です。

パソコンやスマートフォンが当たり前になった時代。近年では人工知能やロボットなどのテクノロジーの発展も著しくなってきました。
その影響を受け、世界では「STEM教育」が注目されています。
STEM教育とは、一体どんな教育なのでしょうか?


「STEM教育」とは

STEM教育とは「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(工学)」「Mathematics(数学)」の頭文字をつなげたものであり、1990年代にアメリカで提唱された理数系教育の総称です。バラク・オバマ前大統領が国の教育政策の一つとしてSTEM教育を掲げたことから世界中で注目を浴びました。

その背景にあるのはテクノロジーの進化です。AIやロボット、IoTなどの発展によりプログラミングやデータ解析などのテクノロジーに関する知識やスキルは必要とされるものであり、ヨーロッパやアジアの国々でも取り組みを進めています。

日本のSTEM教育

日本のSTEM教育はどうでしょうか?
近年は理系の女性、いわゆる「リケジョ」が少ないことが指摘されており、2017年に行われた「国際女性会議WAW!」でも、STEM分野の職業に就いている女性はアメリカでは大学へ進学する女性の約25%に対し、日本では理工学系へ進学する女性は大学へ進学する女性の約16.7%であると言われているので、STEM分野の職業に就職する割合は更に低下すると予想されます。

この背景には少女時代にSTEM分野での興味・関心が妨げられているのではないかと言われており、「男性は理系、女性は文系」というような偏見があるようにも感じます。

確かに、理系の大学というと、男性が多いイメージがありますね。

しかし、日本でもSTEM教育に向けた取り組みが行われつつあります。
2020年度から実施される新学習指導要領によると、小・中学校において理数系分野の授業の充実やコンピュータを活用した授業やプログラミング教育などが導入されます。

また、高校においては理科と数学の科目の垣根を超えた「理数探求」という科目が新設されます。更に、情報の科目も必須になり、プログラミングやデータベースの活用の基礎を全員が学べるようになります。

小学生から理数系の面白さや可能性に触れる機会が増えるのはステキなことですよね。

STEM教育に力を入れているのは国や教育機関だけではありません。
ソフトバンクグループ株式会社は、2017年2月17日に中国のMakeblock社と提携してSTEM教育用ロボットの取扱を開始しました。これはプログラミングをしながらロボット工作ができるSTEM教育玩具です。対象年齢は8歳からですが、子どもがこのロボットを自分で組み立てることで構造や動きを理解し、簡単なプログラミングソフトによりプログラミングスキルを身につけることができます。

自分で組み立てたロボットが動く姿を見るのはわくわくします。

こちらがそのロボットの動画です。

  • mBot – Educational STEM Arduino Robot Kit for Kids and Beginners (Promotion Video)

大人でも楽しめそうですね!

まとめ

今後ますますAIやロボット、IoTが発展していく中で、その土台となるテクノロジーへの正しい知識や取り扱うスキルを学習する必要性は高まります。
AIやロボット等が当たり前の時代に生きる子どもたちに必要な教育として、注目を集めているのがSTEM教育です。これは文系・理系、性別に限らず重要になってくると考えられます。

未来技術推進協会では、最新のテクノロジーを用いて如何に社会問題を解決するかをアイデアソンやハッカソン、講演会などの開催を通じて考えていきます。これもSTEM教育の一つだと言えるでしょう。
ぜひ、STEM分野に興味のある方、協会に興味が湧いた方、イベントに興味がある方など、たくさんの参加をお待ちしています!

参考