あなたを信用してくれる人は何人いますか?

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あなたを信用してくれる人は何人いますか?

こんばんは。山本睦月です。

突然ですが、「信用」って大事ですよね。
「相手が信用できる人間か?」もしくは、「自分は信用に足る人間か?」
信用を表すのって難しいです。

アメリカの心理学者アルバート・メラビアンさんが唱えた『メラビアンの法則』によると、人の第一印象は3~5秒で決まると言われています。
ただ、自分の直感を信じて3秒で信用してしまうのは少々危険な気もします(個人的にはそんな生き方も嫌いではありませんが)

今回は、そんな信用を数値にし可視化している中国の仕組みと、フィンテック(Financial technology)の普及で後れをとっている日本の現状に関してまとめてみました。


利用者は5億人超!? 中国の決済サービスと信用評価システム

アント・ファイナンシャルサービスグループ(旧名:Alipay)は中国のアリババグループの金融関連会社です。
同社は世界最大規模のモバイルとオンライン決済プラットフォーム「Alipay(アリペイ)」や、クレジット評価システム「芝麻信用(ジーマしんよう)」を運用しています。

芝麻信用は、2015年1月からスタートした信用数値化サービスで、決済サービス「Alipay」のユーザーは自動的に利用することができます。
このサービスを利用すると、ユーザーの信用を350~950の数値で表すことができます。
「350~550は信用度が低い」
「600~650辺りならそこそこ信用できる」
「800以上になると非常に信用できる」
という具合になっており、自分の信用度が一目でわかります。

スコアは以下の5つの要素から計算されています。

  1. 身分特質(ステイタスや高級品消費など)
  2. 履約歴史(過去の支払い履行能力)
  3. 信用歴史(クレジットヒストリー)
  4. 人脈関係(交友関係)
  5. 行為偏好(消費面の際立った特徴)

芝麻信用にはアリババグループ内のサービス利用で発生した個人情報を大いに利用しており、アリペイでの支払い履歴やSNSサービス上での交友関係が使われています。
また、企業側が把握できない情報(学歴や保有不動産など)はユーザー自ら入力することができ、個人の情報を多くインプットすることでスコアに反映される仕組みになっています。

ユーザーは高いスコアによって『信用』という社会的な名誉のようなものを得るだけではなく、特典が用意されています。
例えば、中国ではデポジット(事前預託)が必要なサービスが大半で、レンタカーなどのレンタルサービスをはじめ、病院での診察や公共図書館での本の貸し出しにもデポジットが必要となっています。
信用のスコアが高いユーザーはこのデポジットが不要になり、病院などの料金の後払いも可能、更に傘は無料で借りられるようになっています!

芝麻信用の良いところは、スコアが高いほど社会的な信用が上がり様々なサービスが受けられるため、自分のスコアが高いと思っているユーザーほど積極的に利用し、自分の情報をインプットする傾向にあるところです。
アリペイのアプリには様々なサービスが盛り込まれており、金融サービスはもちろんSNSやレストランの予約、旅行の手配や公共料金の支払い等生活に必要なサービス全般を網羅しています。
アリペイの利用者数は2018年時点で5億2千万人を超えており、ユーザーの膨大なビッグデータを元に最適な情報を提供し、そこから次のビジネスにつながっていく仕組みが出来上がっています。

さて、ここまで読んでお気づきのように中国ではアリペイや芝麻信用などのフィンテック(Financial technology)が日本に比べ非常に進んでいます。
最後に日本のキャッシュレス事情に関しても合わせて見ていきましょう。

日本人は現金がお好き?

日本の金融機関は2020年のオリンピックに向けて、スマートフォンアプリで決済できるシステムの導入に取り組んでいます。
金融庁によると、これまで大手銀行、地銀、信託銀行などの139行のうち130行が電子決済の取り組み方針を公表しています。
この背景には改正銀行法で「オープンAPI」が打ち出されたことがあり、金融機関のシステムへの接続仕様を公開しオープンイノベーションを促す動きが期待されています。

※オープンAPIとは?

APIとはアプリケーション・プログラミング・インターフェースの略で、あるアプリケーションの機能や管理するデータ等を他のアプリケーションから呼び出して利用するための接続仕様・仕組みを指します。それを他の企業等に公開することを「オープンAPI」と呼びます。
銀行によるオープンAPIは、銀行と外部の事業者との間の安全なデータ連携を可能にする取組みです。

国内では交通系の「SUICA」や「PASMO」のほか、イオングループを中心とした流通系カード「WAON」など、チャージして支払いをするプリペイドカードの利用が浸透しています。
その一方で、スマホアプリなどを使って銀行口座から直接出入金したり、金融機関を介さずに個人間で金銭のやりとりをする決済システムは普及していません。

みずほFGがユーロモニター・インターナショナルなどの調査を基に作成した資料によると、日本の現金決済比率は国際的に「特異に高い」のが現状で、フィンテックが進んでいる国別のランキングでは20ヵ国中で下から2番目となっています。(ちなみに1位は中国)
電子決済ができるメリットはとても大きく、みずほFGの佐藤康博会長はATMの維持費などの金融機関にとって「少なくとも1兆円」のコスト削減が見込めると述べています。

Fintechを普及させる日本の取り組み

政府が提唱している成長戦略「Society5.0」でも、利用者の利便性向上などの目的に今後10年間でキャッシュレス比率を倍増し、4割程度とすることを目指しています。
そのための動きとして、三菱UFJFGや三井住友FGなど3メガバンクは、決済システムと小売業者の処理端末をつなぐプラットフォームにQRコードを統一規格にすることが決まっています。
QRコードは中国のアリペイでの利用が広がっており、みずほFGの佐藤会長は日本国内でアリペイが一般的になった場合に日本国内のビッグデータが外に出ていくことに危機感を示しています。
逆に言うとここには大きなチャンスが眠っており、国産の決済サービスの開発が求められています。


まとめ

いかがだったでしょうか?
今回紹介した中国をはじめ、インドや韓国などアジア圏の技術発展が急速に進んでいます。
これは発展途上国が日本に追いつこうとしているレベルではなく、もうすでに日本を超える社会を創り出し始めています。
日本も他国に負けないよう新しいものを取りいれ、これまでの社会の常識を変えるチャレンジが必要でしょう。

私たち未来技術推進協会は、まさに今回紹介したような技術の発展・普及を推進しています。
4月5日には経団連の小川様をお招きし、日本が目指すべき新しい社会像「society5.0」に関してご講演頂き、多くの方にご参加いただきました。
これからも日本の技術発展に貢献していきます。


参考サイト