シオノギ製薬のSDGsへの取り組みと成長

SDGs

シオノギ製薬のSDGsへの取り組みと成長

こんにちは、Vona(ボーナ)です。

突然ですが、皆さんは普段健康には気をつかっていますでしょうか?
最近ではコンビニエンスストアにもサプリメントコーナーができるほど、手軽に栄養を摂取することができます。日本では当たり前のように好きなものが食べられますし、病気にかかれば病院に行き治療を受けることができます。

しかし、世界を見てみるとすべての国がそれほど豊かではなく、十分な食事、医療を受けることが難しい地域もあります。そのような世界中の格差を埋めるため、2015年に国連で合意された「SDGs(持続可能な開発目標)」は17の目標と169項目のターゲットから成り立っています。

その中の目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」の達成に取り組む、シオノギ製薬株式会社(以下 シオノギ)の事例を紹介します。


シオノギが取り組む社会課題

シオノギはイソジンうがい薬や風邪薬などの市販薬をはじめ、創薬型製薬企業として感染症、疼痛・神経の2領域をコア疾患領域におき、新薬の研究開発活動を行っています。この創業以来培ってきた創薬の知見を活かし、SDGsで掲げる目標3の特に「小児保健」、「妊産婦保健」、「HIV/エイズ 」に対して活動してます。

  • Mother to Mother SHIONOGI project
  • ケニアでは、その広大な国土の中に診療所の数が非常に少なく十分な診察や治療を受けることが難しく、妊産婦が出産し、母子ともに健康に家庭に戻ってくるという、日本では当たり前のことが難しい状況です。ケニアの妊婦死亡率は10万人あたり400人と高く(日本:6人、世界平均:210人)、また5歳未満で命を落とす子供の数は1000人あたり71人(日本:3人、世界平均:46人)にもなり、対策が求められる重点課題となっています。このような「小児保健」、「妊産婦保健」の問題に対して、シオノギは2015年10月から「Mother to Mother SHIONOGI project」をスタートさせました。

    このプロジェクトは、日本で親しまれている総合ビタミン剤「ポポンシリーズ」の売上の一部と従業員からの寄付を、ケニアの母子健康改善に役立てるため、すべての子どもたちが健やかに成長できる世界を目指して活動する国際協力NGOワールド・ビジョンとともに推進しています。
    活動の内容としては、病院の建設、巡回診療、現地保健省との連携、医療従事者への教育、住民への啓発活動による保健システムの強化を図っています。

    結果、2015年に年間2505人だった来院数は、2017年には6359人と2年で2.5倍に増加し死亡率低下に繋がりました。また診療所での出産件数は6件から23件と3.8倍、予防接種を実施した5歳未満も年間13人から471人と36倍となりました。

  • 感染症の脅威
  • 人類が薬を創ると病原体もその耐性を獲得して生き延びようとする歴史が繰り返されています。そんなグローバルで大きな社会課題となっている感染症に対しては、大きく以下の4点に取り組んでいます。

    1. 大腸菌やコレラ菌など多剤耐性菌を含むグラム陰性菌へ効果のある化合物の研究
    2. 安全かつ確実な治療のための適正使用推進の取り組み
    3. 熱帯病(NTDs)の抗生物質開発のためのファンド参画と創薬活動の推進
    4. エイズ治療薬の研究開発

シオノギは創薬のみならず治療薬の適正な使い方、持続的な開発推進のためのファンド設立などの取り組みを通して、すべての人が健康的な生活の支援に貢献しています。

AI技術による持続可能な経営の推進

前節では、シオノギの国際的な取り組み状況について紹介しました。ただしこのような活動を継続していくためには、企業の存続が不可欠と言えます。この節では最近話題のAI技術を取り入れた研究開発の最適化の取り組みについて紹介したいと思います。

まず創薬ビジネスの現状は厳しく、研究開発期間は9~17年、研究開発費は数百億円、その研究の成功確率は0.0032%という非常に効率が悪くリスクの高い業界となっています。シオノギは会社としても持続的に成長していくため、臨床試験の解析にAIを導入し自動化する取り組みを始めました。

実例として、現在、低分子化合物の創薬プロセスの初期段階では、IT技術を利用しつつ長年の経験を活かしながら医薬品候補となる化合物を設計・合成し、効果・安全性等を測定してバランスの良い化合物を選択しています。

一方、このプロセスを通過するための化合物は、1プロジェクト当たり平均4263個となり一つずつ検証するため、3年以上の歳月と10億円単位の研究開発費がかかっています。
そのため2018年1月から(株)DeNA、(株)DeNAライフサイエンスのAI技術と旭化成ファーマ(株)の製薬データと合わせて化合物最適化段階の大幅なコストおよび時間低減に繋がる技術を開発し、検証をすすめています。

まとめ

今回はシオノギのSDGsの目標達成における国際取り組みと、企業の持続的な成長のためのAI技術導入について紹介しました。企業のビジョンとして社会貢献することと、企業自身が成長し続けることの両輪が大切だと感じました。
未来技術推進協会ではAIやブロックチェーンなどの最新技術とSDGsをベースとした社会課題に対してどうアプローチできるのかアイデアソンの企画や企業、大学と連携しながら世の中に貢献していきたいと思います。

以上、Vona(ボーナ)でした。

参考