スウェーデンと日本の廃棄物発電

SDGs

スウェーデンと日本の廃棄物発電

みなさん、こんにちは。鈴木彩です。

国連が2030年を目標にSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を掲げたことをきっかけに全世界で目標達成のために様々な動きが見られています。

※SDGsの17の目標と169のターゲットについてはこちらを参照ください(https://future-tech-association.org/2018/04/30/sdgs_17goals_169targets

全世界の目標達成状況は公開されており、2017年5月時点での日本の国際ランキングは157カ国で11位となっています。そして、気になる1位はスウェーデン。特に目標12「つくる責任 使う責任」の達成率が高く、なんと家庭ゴミの99%がリサイクルやエネルギー転換に使用されており、同じ先進国として学ぶところがあるかも知れません。日本とスウェーデンを比較しながら、これから日本が何をすべきか考えてみましょう。


目標12「つくる責任 つかう責任」日本の現状

目標12では、持続可能な消費と生産のパターンを確保することが目的となっており、日本ではゴミの廃棄が大きな課題となっています。
環境省が平成30年3月28日に発表した「平成28年度における全国の一般廃棄物(ゴミ及びし尿)の排出及び処理状況等の調査結果」のなかで、最終処分(埋め立て処分)場の数も18年間減少傾向にあり、最終処分場の確保は引き続き厳しい状況と報告されています。
リサイクル率は約20%で、前年度(平成27年度)と比較しても横ばいとなっています。
国内では3R(3R:Reduce(減らす)、Reuse(再使用)、Recycle(再利用)のこと)を推進しているものの、ゴミ廃棄の課題改善にはまだまだ道のりは長いようです。

それに対し、SDGs達成度の国際ランキング1位のスウェーデンはどのような現状なのでしょうか?

スウェーデンの現状

多くの国がゴミ問題で頭を抱えている中、スウェーデンは100年以上に渡り海外からゴミを輸入しています。その理由はエネルギー資源確保のためです。
エネルギー先進国とも言われるスウェーデンでは、総発電量の57%が水力・風力などの再生可能なエネルギーから得られており、2040年までには再生可能エネルギーの割合を100%にすると公表しています。
また、スウェーデンでは年間200万トン以上のゴミが家庭から排出されていますが、最終処分されるゴミはわずか1%です。
日本の数字は事業用も含めた数字のため、一概に比較は難しいですが、家庭ゴミの99%のうち、約半分はリサイクル、もう半分は輸入したゴミと同様に焼却されてエネルギーへ転換されています。
この廃棄物発電により、約25万世帯の電力を賄っているというのだから驚きです。

それに対して日本では、最終処分されるゴミは排出量4,487万トンのうち約10%ほど。スウェーデンのゴミの排出量は424万トンであることや最終処分場が年々減っていることを考えると、一般廃棄物の廃棄の量をいかに減らすかについて考えていく必要がありそうです。

日本の廃棄物発電は?

スウェーデンのように、日本も廃棄物発電はできないのか?
そう思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、日本でも廃棄物発電を行っています。日本にあるゴミ焼却施設1120施設中、358施設が廃棄物発電をしています。
しかし、発電している施設の半数が小規模の施設であり、スウェーデンに比べるとエネルギー利用の観点では効率的ではありません。廃棄物発電施設は一般的に施設規模が大きければ大きいほど発電効率が上がりますが、国土面積の特性上、スウェーデンに比べて日本で大規模な発電機能を有するゴミ焼却施設を作るのは難しそうです。

私達にできることは?

日本では発電機能を有するゴミ焼却施設が年々増設されつつありますが、スウェーデンのようにゴミの廃棄を劇的に減らすにはまだまだ道のりが長そうです。

ゴミの問題は私達の身近にある問題です。となれば、私達の行動によって解決する事ができるかもしれません。
その解決策の一つとして「4R」があります。
みなさん4Rをご存知でしょうか?近年、ヨーロッパでは、3Rではなく4Rを推進しています。
3Rは上述したとおり、Reduce(減らす)、Reuse(再使用)、Recycle(再利用)のことですが、ヨーロッパではそれに、Refuse(やめる)を追加した4Rによりゴミの大幅削減に成功しています。
ヨーロッパではゴミ処理の責任は企業と市民にあり、企業はゴミの最終処理を各自で行い、市民はゴミの処理代を支払わねばなりません。この処理代はゴミの量に応じて負担する金額が変わるので、企業はゴミになりそうなものを作らなくなり、市民もゴミになるものを買わなくなります。ヨーロッパの多くのスーパーマーケットでは野菜などのバラ売りが当たり前になっているようです。
このように、ゴミの減量に向けて意識を持ちやすくなっています。

日本ではヨーロッパのようにゴミの廃棄に直接負担金がかかることは多くありませんが、ゴミが出ないように買い方を変えたり、物の使い方を変えたりすることでゴミの廃棄を減らしていくことはできます。

まとめ

日本はごみの排出量が多い国です。スウェーデンのように廃棄物発電を取り入れつつ、いかにごみを出さないようにするかを考えていく事が良いかもしれません。
ぜひ、4Rを意識してゴミの出ない買い方や使い方を実践しましょう!


参考