身近なもので体験して考えるSDGs促進のための国際会議

こんにちは。TabiOです。

以前の記事ではSDGsの日本の取り組み事例について紹介しました。
本日は再び世界に目を向けて、2017年3月にドイツのボンで行われた一風変わった国連の政策会議で活用されたアプリについて紹介したいと思います。


国連会議でスマホアプリとゲームが話題に?

国連の政策会議にて、持続可能な開発目標(SDGs)を強化するためにスマホアプリやゲームが活用された初の試みとなる国際会議となりました。
この会議で活用されたアプリを2つ紹介します。

(1)SDGs達成に貢献するスマホアプリ?「hands-free gardening」

Huxleyが開発した「hands-free gardening」というスマホアプリがあります。
このアプリは、スマホのカメラを植物に向けるだけで植物の健康度、収穫時期、梱包や出荷のタイミング、周辺環境を示してくれるアプリです。
実際の会議では、テーブルに置いてある植物をアップルミントと識別し、スマホ画面に植物の情報を表示していたそうです。

確かに便利で、農家の作業量を格段に減らしてくれそうなこのアプリですが、SDGsにどう貢献するのでしょうか。

食料問題解決の観点からSDGsの「目標2 飢餓をゼロに」の達成に貢献できると言われています。
「目標2 飢餓をゼロに」では、貧困層の人々の食料共有や栄養改善だけでなく、小規模食料生産者の農業生産性及び所得を倍増させるといった項目もあります。
スマホが既に世界的に普及しているツールで、アプリは導入コストもやすいため、生産コスト削減という観点で「hands-free gardening」は主に小規模生産者の所得改善に貢献する技術と言えそうです。

(2)仮想の国でSDGs達成を体験?シミュレーションゲーム「2030 Hive Mind」

「2030 Hive Mind」は、プレイヤーが仮想的な国を管理して政策を計画し、他のプレイヤーにその計画を支持してもらえるよう説得・交渉を行い、より国をよくしていくために進めていくシミュレーションゲームです。

持続可能な開発を実現する上において政策立案者が現実に直面するような厳しい選択を迫られるように設計されているそうです。
このゲームは、SDGs達成に向けてシミュレーションができることで、より現実世界でのアクションや計画を促進するという目的があります。
カンファレンスの参加者が実際にプレイし、世界的な政治的・経済的な問題を解決する困難さをリアルに体験していました。

SDGsは一見難しくハードルが高く見えるかもしれませんが、ゲームという身近なものであれば、楽しみながらSDGsの取り組みについて体験することができそうです。

まとめ

今回の会議では、スマホやゲームといった皆さんにも馴染みのあるツールを使ってのSDGs達成に向けた活動が会議に導入され議論されていました。
大規模で高度な技術を使ってSDGsの達成にアプローチするのも一つ有効な手段ですが、身近なものを使って、誰もが使えるサービスを提供することでSDGsの達成にアプローチすることの大切さを感じたのと、企業、大学、団体でも幅広く活用できると思いました。
SDGs達成に向けたアイディアや面白い取り組みはまだまだあるので、引き続き注目していこうと思います。
未来技術推進協会でもアイデアソンやSDGsゲームを開催しています。楽しくSDGsを学べるので参加してみてはいかがでしょうか。

以上。TabiOでした。


参考記事