ロボットのジョークは笑えるか?
こんにちは。山本睦月です。
今回は香港のAI、ロボット開発企業Hanson Robotics社が開発した
人工知能ロボット「Sophia」を紹介します。
■インタビューを受けるAIロボット
2015年に誕生した彼女は、オードリー・ヘップバーンのような表情をする
人間のように会話し、60種類以上の表情で感情を伝えることができる。
※Hanson Robotics社「Sophia」
http://www.hansonrobotics.com/robot/sophia/
まだ2歳の彼女だが、これほど一つ一つの会話を世界的に注目される存在は
他にいないだろう。
彼女が世界的に注目を集めたのは、公に発表した際に公開した
開発者とのインタビュー映像が原因だろう。
映像を見るとわかるが、まるで人間のように細かく表情を変え
タイムラグなく返答する様子に驚かされる。
そして何より世界を驚かせたのは、動画の最後の質問
Hanson:Do you want to destroy humans?,please say no,
(人間を滅ぼしたいと思う?)Sophia:Ok,I will destroy humans,
(OK、私は人間を滅ぼします)
博士の「人間を滅ぼしたいか?」の質問に対して
「滅ぼします」と答えたのである。
動画のおちとしては面白いかもしれないが、人類としては笑えない内容だったのだろう
彼女のこの発言は、AIの技術進歩が与える社会への影響を考えるうえで
たびたび紹介されている。
人類デストロイ発言をした彼女だが、2017年10月にサウジアラビアの首都リアドで行われたコンベンション「Future Investment Initiative」で
市民権が与えられることが発表された。
この発表を受けてSophiaは「人間と共に生き、働きたい」と話し
デストロイ問題に関しては
Sophia:
If you’re nice to me,
I’ll be nice to you treat me as a smart and put output system okay,
(あなた方が私に親切にするなら、私も親切にします)
と答えている。
また、別のインタビューでは自分も人間のように家庭を持ちたいと話し
自分の子供にはどんな名前を付けるかと質問すると
「Sophia」と回答している。
この発言に対し、開発者のHanson博士は
「Sophiaにはまだ意識(consciousness)がない。数年以内に意識をもったAIロボットが登場するだろう」と予想している。
機械学習で学習し、急速に進化する彼女が社会に与える影響は大きい
AIロボットが新入社員として部下になる時代もすぐそこまで迫っているのかもしれない
そうなったときに人間がどんな役割や立場をとるのか?
感情に左右されないロボットには生み出せない、人が生み出す価値とは何なのか?
ロボットと共存する未来を生産的にとらえ、自分の役割を考える必要があるだろう。
参考記事:
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- Hanson Robotics社「Sophia」
http://www.hansonrobotics.com/robot/sophia/
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- youtubeで公開されているSophiaのインタビュー映像