感情を理解する技術『アフェクティブコンピューティング』

こんにちは。山本睦月です。

AIが進歩し人間に代わり社会の基盤となることが予想される昨今、皆さんはうまく付き合えていますか?
最近では、携帯電話にパーソナルアシスタントという機能がついているのも当たり前となりました。iOSでは『Siri』、Androidでは『Googleアシスタント』などがそうです。

「あらかじめ用意されたテキストを表示しているだけでしょ?」と割り切られる方もいるかもしれませんが、その進化は著しく使っているうちにまるで人間と話しているかのように感じるほどです。

今回は人の感情を理解し表現しようとする技術『アフェクティブ(感情)コンピューティング』についてご紹介します。


ロボットに感情はあるのか?

ロボットに感情はあるのでしょうか?
今でこそAIやロボットが高性能になり、街中で『Pepper』君を見かけることも多くなりましたが、少し前まではロボットといえば鉄腕アトムやドラえもんなどのアニメや映画の世界のものでした。

そういったフィクションの中でのロボットは体が機械で出来ているものの、人間と対等に話し、時にはどら焼きをこよなく愛し、時にはネズミを駆除するため地球破壊爆弾を振りかざします。

そんな空想のものだった時代から、今では当たり前のように携帯電話に話しかけます。
『Siri』に質問すればまるで感情があるのではないかと思うような回答が返ってくることもしばしばです。
ただし、中には聞いてはいけない質問もあるらしく、聞く内容に関しては注意しましょう。
『Siriの怖い発言まとめ』

そこで今注目を集めているのが、AIに人間の感情を理解させようとする技術『アフェクティブコンピューティング』です。

1997年にマサチューセッツ工科大学(以下MIT)のロザリンド・ピカード教授が初めて唱えたこの分野は、人間の感情を理解し、時には自らが感情を表現するITシステムや、デバイスを開発・研究しています。

MIT内には専門のプロジェクトチームも存在し、心理学、神経科学、生理学、脳科学、社会学、言語学、コンピューターサイエンスなど幅広い領域と関わりがあります。
MITのWebサイトには『アフェクティブコンピューティングは、人間の感情とコンピュータテクノロジーとのギャップを埋めることを目指している』とあります。

この研究が進めば、ロボットが人の感情を理解し協調することができるようになります。
医療の世界ではカウンセラーがAIになりうつ病などの精神疾患をサポート出来ますし、教育の世界では教師がAIになりいじめの撲滅や学習意欲の向上が見込めるかもしれません。

全てがAIに変わらなくても、社会の中にAIを取り入れることで人間関係を潤滑にすることができるでしょう。

まとめ

進化する技術は人々の生活をより良いものにするためにあります。
AIによって今の仕事のほとんどが消えるとも言われますが、そうなった社会で自分がどんなポジションにいるのか、将来のビジョンを描く必要があります。

AIといっても機能は様々で、正しく理解しうまく付き合っていければ共に豊かになる未来になっていくでしょう。
私たち未来技術推進協会は、そんな未来技術によってより良い社会を創るべく大学や技術者、企業、投資家等をつなぐ橋渡しをしていきます。

P.S.
中国で『DolphinAttack(ドルフィン・アタック)』という技術が開発されました。これは人間には聞こえない超音波を使って音声アシスタントを操作するというものです。
皆さんが知らないところでAI同士が会話し、我々が知らない裏の組織を作り、知らないうちに人間を操作し社会を乗っ取るなんてこともあるかもしれません。

信じるか信じない?かはあなた次第ですが…

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参考